昔から夏休みが好きだった。長い休みがあるからだけではない。夏はいろいろな行事があるし、遊びの季節でもある。
花火、夏祭り、カブトムシ・ホタルなどの虫、海・山・・・。また、夏と聞いて連想するものは他に入道雲朝顔、風鈴、かき氷、金魚鉢、セミなどいろいろある。

夏は蒸し暑くて夜寝苦しいことなどはいやだが、9月に入り夜の虫の声が聞かれるようになり、秋めいてくるとなんとなく寂しくもなる。

「過ぎ行く夏を惜しむ旅」などと称して夏らしい風景を見に行くことがある。
夏の神社はいい。暑い中、大きな木が生い茂る中に入るとひんやりする。必ずといっていいほど、近所の子どもたちが虫取り網を持ってセミ取りにきている。大木のそばにいくとなんとなく心が落ち着く。

田舎のローカル線もいい。周り一面が緑の田んぼで、遠くに入道雲なんかが見える景色は夏そのものだ。こういう景色には井上陽水の「少年時代」やミスチルの「君がいた夏」などの曲がよく似合う。


近所に写真を撮りに行った。
通ったことのない道や細い路地が好きなので、見つけると行けるところまで行く。
近くに小高い丘があるのだが、上にある神社に通じる階段を登ると町が一望できた。

ちょっとした緑があって気持ちのいい場所だ。住宅地ではあるがちょっとした畑もある。
思いがけず、ちいさな旅行をした気分になった。
まもなく秋。
でも秋は秋で楽しい。