最近読んだ本 「頭のいい人」はシンプルに生きる

全世界で1千万部近く売れているベストセラーの日本語訳。
「頭のいい人」はシンプルに生きる―「快適生活」の方法 ←クリック

全体の分量は「中」くらいでそれなりに読む時間もかかるが、論点はいくつかの共通内容に集約されると思う(多少くどい印象も)。「周りに左右されない自分独自の判断をする」「過ぎ去ったことや他人の行動など、どうすることもできないことに気をもまない」など、人生をクリエイティブで活気に満ちたものにする方法・考え方が書かれている。

以下、印象的だった部分の抜粋。
・日本では、個人主義は組織に対するマイナス要因と考えられてきた。だがその一方で社会や組織内では相当の幅の自由や甘えが許容されていて、実際にはかなり個性が働いていたと思う。しかしこれからは、個人主義をなんとなく悪とみなしているようではやっていけないであろう。本当の人間の価値は個人にあり、そういう人が納得したうえでの協力があってこそ、大きな組織も運営されるようになるであろう。ともかく個人が不幸感や罪悪感でいっぱいになっているようでは、ダメである。いかに組織のあり方を工夫してみても、究極的には、不幸感や罪悪感は個人のものであるから、個人がしっかりしないことにはどうにもならない。個人が個人としてしっかりした人間になることが、真の個人主義である。
・怒るより「解決」にエネルギーを注ぐ: 例えば誰かの意見に反対で、憤慨して腹を立てているとき。なぜそんなにカッカとしなければならないのか。一人ひとりがみな異なっているのが現実なのだ。その事実に心を乱すほどムダなことはない。だから、こういうことでカッカする回数が少なければ少ないほど、健全になれるのであり、また、自分自身の心の糸を自分で操作できるようになるのである。そして、現実の様々な事柄で不機嫌になる代わりに、行動を起こす人間になっていくことだろう。
・今、この瞬間の自分を大切にし、自分自身をダメにするような姿勢は拒否すること。それが、強制収用所であれ、また日常生活であれ、生き抜くための基本的な要素のようだ。日常生活は確かに収容所ほど過酷ではない。しかし、その牢屋の鉄格子は自分自身が作っている場合がほとんどなのである。ここの状況においてあなたが下す選択の積み重ねが、とりもなおさず、あなたという人間を作り上げているのである。