ライフネット生命が付加保険料を開示

いままで業界でタブーとされていたことを、勇気をもって実行してくれる会社が現れたわけです。自分の会社の利益構造がある程度みんなにわかってしまうので、このように自身の不利益につながる可能性があることはなかなかやらないものですが、開示は必然的な流れかと思います。

マネックス証券のメルマガから以下引用
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第10回 生命保険の「タブー」を開示しました

 この連載の第4回で、典型的な死亡保険(かけ捨て型の定期保険)の「付加
保険料」(生命保険料のうち事業の運営経費に充てられる手数料の部分)が
「3割から6割」推定されていることを書きました。

 一般に死亡保険の付加保険料がこのように高いとすると、証券仲介や、投資
信託商品を選ぶ際には、必ず手数料が重要な比較ポイントとなるように、生命
保険の契約者の皆さんは「付加保険料が安い保険会社を選ぶ」ということが、
重要なポイントとなります。

 もっとも、この手数料部分は、生命保険業界では開示することはいわば「タ
ブー」とされ、公表されることはありませんでした。

 しかし、住宅を購入する場合、手数料は必ず明示されます。銀行の窓口で投
資信託や変額個人年金保険を購入する場合も、尋ねれば手数料を教えてくれま
す。だとしたら、なぜ生命保険業界だけは手数料を開示しないのでしょうか?

 生命保険は他の商品と比べ、売り手である保険会社と買い手である消費者の
間の情報格差が大きいことを考えると、付加保険料が開示され、お客さまの判
断材料を提供することはとても大切であると思います。

 そこで、私たちライフネット生命は、11月21日に、インターネット等を介し
て直接販売する保険商品に関して、お客さまからいただく保険料のうち、付加
保険料率がいくらかを全面開示に踏み切りました。
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『ただでさえ収益が悪化している生保各社には、価格引き下げ競争になりかね
ない付加保険料の開示は避けたい事態。そのため「余計なことをしてくれた」と怨嗟の声も上がっている』
らしいですが、こういうことを言う輩はいずれ淘汰される運命にあると思います。今まで不適切に?利益を得ていたにも関わらず既得権益を主張するのには賛成できない。

どんな業界もそうですが、顧客側に情報が不足している(あるいは無知)ことを利用してボッたくっている構造がいまだに、いかにはびこっていることか・・・。この世の中がいい方向に変わっていくならば、「知らないから損する」ことは徐々に少なくなっていくのでは・・・。そうなってほしい。

いろんなところで情報の開示が進んでいますが、例えば医療機関の診療明細をみると、この部分にこんなお金かかってんのか、とか「医学管理費」が毎月取られているけど取られ損ではないか?と気づいたりします。