お金は汚い?

「お金を儲ける」「お金をガッチリ稼ぐ」「資産運用で大金を手にする」などの言葉から受ける印象と、「働いて収入を得る」「コツコツとお金をためる」などから受ける印象はだいぶ違う。

手段が違うから?得るのに要した期間が違うから?堅実そうなイメージがあるかないかの違い?

日本では、お金に関するイメージはあまりよくないと思う。確かに金に執着心のある人間はよく思われないし、金を稼ぐことが人生の目的になっているような人は魅力的には感じない。大金を手にして、人生が狂ってしまった人もたくさんいる。
「金の切れ目は縁の切れ目」と言われるように
お金は人間関係をも崩してしまう恐ろしさも持っている。
こういう恐い側面をもっているから、お金はタブー視されるのか??

また周りを見渡すと、日本人はアジア諸国の人たちと比べて、お金に対してガツガツしている人は少ないと思う。中国では、よりよい収入条件を求めて人々はどんどん会社を変えていくし、求める労働場所は国内に限らず、多くの人が日本に来て自国より相対的にはるかに高い価値のある外貨を稼いでいる。
香港では成り金こそが尊敬に値する人。成り金という言葉は日本では否定的に使われるが、香港では自らの努力で財をなすことが美徳とされ、出身が裕福で親のお金に頼っている人は見下されるという。

こうした違いは、国民性もあると思うし、国の経済力の違いもあると思う。

いろいろな見方をされるが、誰でも、生きていくためにお金は必要だし、「なくて困るよりは、お金を持っているに越したことはないと思っている」と思う。

日本でお金に関することがタブー視されるのは、
・日本は飢え死にする可能性をほとんど考えなくてよい国であるから
であり、また
・日本では昔からお金に関してタブー視する教育が行われてきたから
ではないかと思う。

そんな日本でも今後、人々のお金への関心はますます高くなっていくと思う。銀行預金や貯金で満足できる時代ではないし、株式投資がブームになっており、年金にはますます期待できなくなる。自己責任が叫ばれ、権利意識が高まり、自分のことは自分で守る風潮が高まっていくと思う。訴訟も増えていくだろう。でも政治や経済、社会問題にみんなが積極的に関わるようになるとすればそれはいいことだと思う。