国際航空便の自由化

今まで知らなかったが、航空会社は国際線を運航させるとき、どの都市間を結ぶか、週に何便飛ばすか、などを航空会社が自分たちで決めることはできないという。決めているのは政府。驚いた。

安全保障を含め、国際航空便の運行は各国の国益に結びついているため、まず両国政府が航空協定を結び、その後政府が上記事項(どの都市?どの航空会社にする?発着頻度は?)を決定してきたのが各国の歴史的な流れだという。
現在、国際航空便の自由化は世界的な流れになってきており、米国との間に欧州連合EU)、韓国、台湾などがすでに協定を結んでいるという。


政府の人間が航空業界の事情に詳しく、国益や利用者の利益を総括して適切な判断をできるなら今までのままでいいのかもしれない。でもとてもそうは思えない。何でもそう思うのだが、政策判断をする人は現場を知っている人間がいちばん適している。商品開発も、自分が顧客となりうる人がやるべきと思っている。

それから、個人的に官僚(個人ではなく組織)に対していいイメージがなく、期待がもてない。国際航空便に関する過去の官僚たちの決定事項が、すばらしかったのかまずかったのは知らないが、年金の破綻、医療費過多の問題、邦銀の国際競争力のなさなどは、みんな官僚組織の実力不足に起因すると自分は勝手に思っている。もちろん、それなりに能力もあり、得意分野をもつ人たちだとは思うが、あまりにお粗末としか思えないようなことも結構ある。
(話はそれるが、官僚=高学歴の均質集団というのがよくないと思っている。あくまでも「高学歴の定義=入試問題を解く能力がある」だけであって、危機管理能力や全体最適化視点があるとは限らない。また、均質集団の中では周囲の環境の変化に鈍感になるし、多面的に物事を捉える能力も養われにくい。官僚組織に限らず、大企業には少なからずそういう傾向があると思う。)


話を戻すと・・・。

自由化は様々な面で必要という議論がなされているようだが一方で、羽田や成田は新規路線を受け入れる余力に乏しく、自由化が利用者のメリットにつながることばかりではないらしい。ただデメリットより大きいのなら問題ないと思う。

事情に詳しくない立場ではあるが、国際航空便の自由化には大いに賛成。航空会社間で競争し、経営効率の悪い会社は淘汰され、サービス向上とともに航空運賃が安くなって欲しい。